続 ソフトはどうする?

昨日 小林信彦さんの 「最良の日、最悪の日」という本から引用させていただきました。
小林信彦さんは「ビリー・ワイルダーという監督がいる」という文から書き出しています。
こういう表現は読者の大部分がもしかしたら「ビリー・ワイルダー」をしらないかもしれないと用心している書き方です。
私は映画を殆ど見ない人ですが、それでも「アパートの鍵貸します」「お熱いのがお好き」の2本は見ています。
でも見たのは40年以上前のことですから、小林信彦さんの用心はまことに正しいと思います。

で、その「ビリー・ワイルダー監督」の「ソフトはどうするんです?スクリーンに何をうつすつもりです?」に、小林信彦さんが共感して紹介し、それを読んだ私が「そうだ!そうだ!」と言っているんです。(笑)


小林信彦さんは「ビリー・ワイルダー監督のスピーチ」を紹介した後 本題に入ります。
[BSデジタル放送をどうするのですか?」ということです。
(昨日も紹介しましたが 是非 文春文庫 「最良の日 最悪の日」 を是非お読み下さい。)

小林信彦さんは続けます。
「<BSデジタル放送>というのは何か?」
「2000年から放送を始めるって何をするつもりか?」
「民放各局がそんなことをやる必要があるのか?」
・・・・・と次々と問い続けて
「<BSデジタル放送>の花の未来をPRする前に、ソフトや情報の圧倒的不足を考えてみたらどうだろうか?」という文で結んでいます。この文章は1999年の10月に週間文春のコラムに発表されています。
今日は 2005年の12月です。
BSデジタル放送「ブロードバンド」に置き換えても何の違和感もなく読めます。
家庭のスクリーン(今はモニターといいますけど)に届ける技術はBSデジタルからブロードバンドと、次々開発され 更にモバイルにも 小さなモニターが付けられ動画を見ることが出来るようになりました。
しかし99年10月から6年たった今も作品(コンテンツ)が圧倒的に不足しているという状況は同じです。
以上が小林信彦さんの文章を引用させていただいた理由です。
「ソフトはどうする?」という題は小林信彦さんのコラムのタイトルをそのまま使わせていただきました。
お許し下さい。