放送と通信の融合は正しいのか?その3

昨日 イングランドプレミアリーグのことを書きました。 プレミアリーグの放送権料のすさまじい上昇を書きましたが、「これってどうしてこうなったんだろうか?」と思いませんか? 放送権料が急に高くなったのは 1990年に BSkyB(British Sky Broadcasting)が衛星放送ビジネスをはじめたからでしょう。

「サッカー」って それ迄もイングランドで人気があったのだろうけれど、TV放映は BBCが主要な試合しか放映していなかったんじゃないかな。 それが、BSkyBが多分全試合生中継をするようになったから 人気が更に上がったのだろう。 それはまるで 日本のプロ野球と同じで、 プロ野球が人気はあるのに 巨人戦しか中継していなかったから、他の地域のファンは もうひとつ盛り上がらなかったのに「スカパー」やU局が全試合の中継をするようになったら、地元チームを応援する楽しみができてしまって球場に観客は行くし、地元のTVの視聴率は上がるしといった新しい流れができてしまったのとまるで同じようだと感じます。
巨人戦の視聴率は下がりっ放しですが、日本全体のプロ野球はの関心はむしろ上がっているのではないのでしょうか。
そうだとすれば、衛星放送という新しい媒体が新しい流れをイギリスやヨーロッパや日本に作ったことになります。
何度も繰り返しますが、インターネットブロードバンドという新しい媒体が出現したのですから、この媒体の特性にふさわしいコンテンツを作り出したと思っています。
「放送と通信の融合」を強く推進すると 新しいコンテンツを生み出すためには 避けることのできない リスクを回避しようとして、新しいコンテンツに 投資をしようとする人が いなくなってしまうことをおそれます。