「団塊の世代」 が子供の頃

1950年代後半から あらゆる分野で技術開発や技術革新が次々と実現し、大量生産を伴って日本の高度経済成長期に入ります。 1964年の東京オリンピックの年、団塊の世代の先頭(昭和22年生まれ)は17才になってます。
この頃 私は母校の高校のラグビー部の監督をしていました。
監督をしていたのは 約4年間で、昭和19年生まれから昭和23年生まれ(1944〜1948年)迄の5学年の生徒を教えていたので、団塊の世代(昭和22年、23年生まれ)の2学年がそのなかにいました。 当時「団塊の世代」という言葉はなかったので、集団として特別に彼等をみていたわけではありません。
でも明らかに19年、20年、21年生まれとは違っていました。
まあ一言でいうと21年生まれ迄の選手は 監督の私を一応尊敬してくれていたのですが、「団塊の世代」の選手には その気分が希薄でした。 彼等の学年の人数がとても多いということは知っていましたから、激しい競争をしているから 先輩に対する態度も それまでの生徒とは 変わってしまうのだと思って 大して気にもしていませんでした。
しかし、今にして思うのですが、「団塊の世代」の先頭の学年(22年生まれ)は12才・小学6年生でTVを経験し、23年生まれは11才・小学校5年生からTVを経験しています。 当然24年生まれは10才・小学校4年生からTVを経験しているわけです。30年生まれぐらいになれば ものごころついた時から TVを毎日見ていることになります。
TVを毎日見続ければ 雑多な大量の知識・情報を自然に取り入れてしまいます。 当時は全く気付かなかったのですが、「団塊の世代」高校生の知識と情報の量は 年上の大学生だった私より多かったにちがいありません。 彼等より年上の私達の世代は 毎日のラグビーの練習と受験勉強で TVを楽しむ時間はなかったのです。 おおげさにいえば 人類史上はじめて 年下の子供の知識・情報が 年上をうわまわったのです。(笑)
団塊の世代の高校生が 大学生だった私を見たとき、「何と子供っぽい人なんだろう。」と思っていたに違いありません。(笑)(続く)