ウォークマン その3

1979年にソニーウォークマンを発売しました。 これが余りに便利なものだったので「アッ」という間に世界中に広まったことは前に書きました。
しかし CDを作っているミュージシャンはそんな事態が来ているにもかかわらず、80年代は「ユーザーはステレオオーディオ装置で音楽を聴いている。」という前提でレコーディングをしていたような気がします。
90年代に入ると若いミュージシャンが、自分は「ミニコンポ」しか持っていないし、音楽はヘッドフォンで聴いている、と言いはじめたので、レコーディングスタジオの大きな調整卓の上に「ミニコンポ」と同じような小さなスピーカーが置かれるようになって、大音響でミックスダウンをした後、小さなスピーカーでも念の為にチェックするという作業が加わりました。更に、2年程前からは オリジナルの音源をmp3に圧縮してもバランスがちゃんととれているかを確認する、ということをやるようになっています。
ここでミュージシャンは重大な選択を迫られることになります。(笑)

1.大多数のリスナーはヘッドフォンあるいはイヤホーンで自分の創った音楽を聴いているのだから、その人達の耳に気持ち良くきこえる音作りをする。
 
2.大多数のリスナーがヘッドフォンあるいはイヤホーンで自分の創った音楽を聴いているのは認めるが、自分の音楽はドンドン、ズンズン体に響く音圧を含めてのメッセージなのだから、ステレオオーディオ装置で聴いていてくれる人が、きわめて少数であろうと今まで通りの音作りをする。

さて私の立場は お察しの通り2です。(笑)

音楽は何もドンドン、ズンズンだけでなく、極弱の音圧ですら微妙に体を揺さぶります。それがいいのです。それが気持ちイイのです。

「バカヤロー! 耳だけで気持ちがイイ!だって?
そんなものは本当の音楽じゃネーンダ!
お前な!音楽を何だと思っているんだ!音楽はセッ○○(※注)だぞ!ドンドン、ズンズンがなかったらセ○シー(※注)じゃないだろ!耳だけで気持ちがイイなんてことはセッ○○(※注)なしの男女交際と同じだ!意味ない!!!」

申し訳ありません。つい興奮してしまって下品になってしまいました。(笑)

今日に懲りずに明日もこのブログをのぞいてください。(続く)


※注:直接的表現でしたが、スパムコメント防止のため伏せ字にさせていただきました。