振り子は反対側に大きく振れる・・・その4

能動的音楽ファンの興味は、ロックミュージックからクラブ系音楽の方に移りはじめました。
私の関係したミュージシャンで言えば、スチャダラパー電気グルーヴ(電気グルーブ)といったアーティスト達です。つまりクラブ系、ダンス系ミュージックがじょじょに盛り上がり始めました。お客さんの流れがライブハウスからクラブや、ディスコに向かい始めたのです。

80年代にロックミュージックを日本に広めたいと思っていた私は、あの時代に定着させられなかったことを今でも残念に思っています。

でもその責任は、私にもあるなと思っています。ロックミュージックは、ライブが命だということにこだわりすぎたのです。ですから私は、バンドがテレビに出演することを、好みませんでした。あまりにもその方針を徹底したので、せっかくロックミュージックが一般化する芽を摘んでしまったのです。

初心者には一流品を経験してもらうことが大切です。一流品を経験すれば、その後自分で良し悪しが判断できるようになります。一流のバンドがテレビに出演し、もっとも優れたロックミュージックを、一般の人に楽しんでもらう時期だったのです。

そのチャンスの芽を摘んだのですから、私の責任は重いのです。

以下次回