風潮 その2
2004年の1月に私の住んでいる千代田区の成人式で話をしました。
テーマは 『風潮に流されずに勇気をもって自分の道を歩め!』 です。
なかなか立派なタイトルでしょう。(笑)
毎年成人式の日の夕方のニュースは荒れている式典の映像が流れているので
若干工夫をしました。
はじまってすぐに尾崎豊の 『卒業』 のプロモーションビデオを見せました。
そのあとに SMAP の 『世界に一つだけの花』 のライブビデオを
見てもらいました。
場内が暗くてビデオ画面に向かって野次も飛ばせませんから
静かに話しをすることができました。作戦勝ちです。(笑)
『尾崎豊のデビューは84年ですから丁度20年前のことで
2004年に成人式を迎えたあなた方が生まれた年でもあります。
尾崎豊がその当時の若者から支持されたのは、若者を管理する
大人に対しての異議申し立てが明確だったからです。』
「大人の言うことを聞いて、いい大学に入って、大会社に入れば
君の将来は幸せになれるよ。」
という風潮がピークに達していたのが84年頃です。
尾崎豊の曲にあれ程共感した当時の若者が丁度皆さんの親になっています。
でも世の中はなかなか変わりません。
その後、バブル崩壊を経験しながらも、相変わらずあなた方の親の世代は世の中の風潮通りに
「いい大学に入って大会社に入ればあなたの将来は幸せだよ」
といって子供を育てた結果として君達がここにいるのです。
君達は SMAP の 『世界に一つだけの花』 に共感しているけれど
風潮に流されると 『世界に一つだけの花』 にはなれません。
勇気を出して自分の信じる道を定めて風潮に流されずに歩いて下さい!』
まあざっとこんな趣旨の話をしました。
自分としてはかなり良い話をしたつもりだったのですが、(笑)
結果は完全にすべったのです。
まず風潮という言葉が死語だったのです。
「風潮」はこの話の KEY WORD ですからこれが通じなければ
この話は理解してもらえません。
更に、少数の理解している人達が居たとしても、それ迄の
その人達の20年歴史を殆ど否定していますから
当然シラーっとなりますよね。(苦笑)