できるやつには かなわない

私は 2日前に「風潮」が気に入らないと書いてきました。
しかし 今日読み返してみると なんだか 偉そうなことを言ってますよね。
私は 今まで何となく生きてきたんですが、何を基準に判断して「風潮」というものを気に入らないと
言ってるのだろう。とかなり根本的な疑問が突然芽生えました。(笑)


「60才をかなり越しているのに 今頃 お前は何を言っているのだ。」と言われれば
「スミマセン そんなこと 余り考えたこともなかったので。」と答えるしかないのですが。

それで 「過去 自分は何をもって判断をしていたのだろうか?」を 思い出しながら書き出してみました。

・ できのいいやつには かなわない。

・ 好きなことを 一生けんめいやるやつには かなわない。
  (嫌いなことを無理してやっても 長続きしないからしたくない。つまり 努力はきらいだ。)

・ 混み合っているところには 近づかない。

・ 正しい解決は いくつもある。

・ できるだけ 上品でありたいとは思う。

まあ ざっと この程度のことであらゆることを判断してきたのだということに仰天しました。(笑)


・ できのいいやつにはかなわない。

と思ったのは 小学校の4年生か5年生の時の体験です。
算数の時間で はじめて 体積の計算を習うという時間で、 担任の余川先生が 一辺が1cmの角砂糖を
手にもって 「この角砂糖を 一辺が1mの箱に入れたら 角砂糖はいくつ入れることが出来ると思いますか?」
とクラスの全員に質問しました。

全員が 大きな声で 口々に叫びます。
「千個!」「1万個!」「4万個!」・・・・・・
何だかわかりませんが 当時の小学生にとって 数が多いという感覚は 4万とか5万とかいう数が
想像の出来る限界ともいえる数だったような気がします。
だって 一万円札がまだ無い時代ですから 万という単位は子供にとって 現実的ではない数字でした。(笑)
私のクラスは69名という大人数でしたが「100万個」という数を叫んだ生徒が2人居たのです。
大井君と松葉君です。

昭和26年か27年の頃の話です。
親が子供の勉強を手伝うなんていう時代ではありません。
「塾」なんてものもありませんから この答えに到達できたのは 数学に関する直感力がすぐれている人間だけです。
授業はそこから始まって 体積=たてx横x高さを教えられ、正解は 100万個だということを知りました。
体積=たてx横x高さを知ってしまえば そのあとは簡単です。 その程度の理解力応用力はありますから
成績の上位にはいたのですが(笑)
直感力のすぐれている人間=できのいいやつには かなわないという思いは 現在まで変わりません。

ですから 「できのいいやつ」に対しては 口(クチ)には出しませんが  
素直に尊敬の念をいだきます。 尊重します。 大事にします。