会社は誰のものか?

新聞もTVのニュースも『楽天/TBS』で大騒ぎです。このニュースのことを考えていたので、2日も休んでしまいました。

これについて、私の興味は2つしかないことがわかりました。

楽天/TBS』というのは『新しいメディア/既存のメディア』ということですよね。

私のやろうとしていること(mF247)は新しいメディアを使って、新しいコンテンツを世の中に送り出すことです。

楽天の狙いは、新しいメディアの急速な拡大の為に、既存のメディアがもっているライブラリーとコンテンツ制作力を取り込もうということなのでしょう。

でも、新しいコンテンツ制作集団と一緒になって新しいコンテンツを作り出す方が、もっと面白いと思うのですが。


そんな風に思うものですから、興味の2つ目は、『会社は誰のものか』ということに向かいます。

このテーマについては、私の敬愛する、先年亡くなられた、山本夏彦さんが『百年分を一時間で』という文春新書の著書の中で、述べられているので引用します。

・・・・・・・最初にして、最後の問題は、株式会社は誰のものかということでしょう。
株主のものだ、オーナーのものだ、従業員のものだ、皆のものだとこの4つに分かれます。
アメリカでは、株式会社は株主のものです。日本のオーナー社長は、自分のものだと思っていますが、一代目オーナーは死に絶えました。
雇われ社長の任期は、短い故に、日本の会社は従業員のものです

乱暴でスッキリしていて素晴らしい。

私は、村上さん、三木谷さん、堀江さん、といった方々と面識もあり、その考え方に賛同する立場をとるのですが、一方で山本夏彦さんの『(雇われ社長を含め)会社は従業員のものです。』という考え方が、まだ日本には強く存在していると思っています。

楽天の意図が成功した時に、TBSの社員が日本の戦後のように、スッキリ新体制に移行するのか、それともイラクのように泥沼化するのかは、私には判断できませんから、見物させてもらいます。(''見物する''という表現は、山本夏彦さんの著書には、しばしば登場します。引用した上に、勝手にマネさせてもらいました。(笑))

百年分を一時間で (文春新書)

百年分を一時間で (文春新書)


さて、新しいコンテンツを、新しい集団がどうやって作っていったらいいだろうかを、考えようという 『東京コンテンツマーケット2005』 というシンポジウムが、10/19(水)、10/20(木)の2日間、東京国際フォーラムで開かれます。

2日目には、mF247から宇佐美友章が参加します。興味のある方はご参加下さい。

アドレスはこちら →