お酒を注ぐ順番が気になってしょうがない

井上ひさし 脚本、蜷川幸雄 演出 『天保十二年のシェークスピア』のなかのシーンです。

博徒の仕切る宿場町に、新しい代官が赴任します。

お花見の桜の下というシーン。真夜中に代官が座り、左右に博徒の親分の夫婦が一組ずつ座っている。
代官はものすごく偉そうにふんぞり返って座っている。酒が運ばれて来る。

代官・・・運ばれてきた、お銚子を手にとって博徒の親分夫婦に酒を注いでまわる。

代官『まあ、ひとつよろしく頼むぞ。』

代官が自分の席に戻る。

博徒の女房が代官に酒を注ぐ。』

アレレ、酒を注ぐ、順番が逆じゃないの?博徒の女房が、先に代官に酒を注ぐんじゃないの?と疑問に感じたまま、今日になりました。

今日の夕方、渋谷の講演の帰りに、『丸さんの顔を見に来たよ』といって、IIJの鈴木さんが、事務所に立ち寄ってくれました。夕方だったので、『いっぱいやろう』ということで、近所のそば屋で飲むことにしました。

酒が運ばれてきました。

鈴木さんが、私のお猪口(おちょこ)に酒を注ごうとしたので、『いやいや私が・・・』

といいながら、結局は注いでもらっちゃって、そのあと私が、鈴木さんに注いでとりあえず一杯飲み終わったら、急に『天保十二年のシェークスピア』の桜の木の下のシーンを思い出しました。

お酒のやりとりの正式な宴席の作法など、私は知らないのですが、鈴木さんは多分詳しく知っている筈です。

私は、仕事相手の大半がミュージシャンなので、飲む場所は居酒屋中心ですが、鈴木さんは大会社の社長さん相手の筈だから、高級料亭の作法を知っていると思ったのです。

それで質問しました。

天保十二年のシェークスピアという、芝居のこれこれのシーンで、蜷川さんの演出だから、間違いないと思うんだけど、お酒を注ぐ順番はどうなんですか?』

以下次回