業界の中でまだ元気良く存在している

最近、レコード業界が不景気なので10年前に比べると、大きなパーティーが極端に少なくなりました。

大きなパーティーは、業界団体が主催する新年会が目立つ程度です。大成功したプロダクションの謝恩パーティーや、芸能人、歌手をもっときらびやかに見せる為のパーティーというのは、ほとんどなくなりました。

ソニーミュージックに在籍していた頃、私は大きなパーティーは余り好きではありませんでした。

大きなパーティーに招待されれば、義理でも出ないわけにはいかないんです。

ソニーミュージックのえらいさんだった頃は、パーティーに出席すると、四方に気を配って挨拶を欠かさない様にしなければなりません。

相手が頭を下げれば、『ハテ誰だったかな?』と考える前にこちらも頭を下げます。

ちょっと離れている人が、こっそり合図を送ってくれたら、こちらからもグラスをちょっとあげて、好意が伝わるようにしなければなりません。


映画のパーティーの場面で、多くの出席者は、通常、軽薄なスノッブとして描かれています。

主人公はそれとは反対の感じのいい性格を持った人物であることを表現する為に、主人公が『バカバカしいパーティーだ』とかブツブツつぶやくのがお決まりです。


私は感じのいい性格だったので(笑)、大きなパーティーは好きではありませんでした。

大レーベルを辞めて、小さな会社を始めた私は、ある意味でフリーランスで仕事をしているのと同じです。

フリーランスの仕事をしていると付き合いの範囲が狭くなります。したがって大きなパーティーが大変重要なのだと、考え方が変わりました。

パーティーに出席するということは、業界の中でまだ元気良く存在している ことをアピールする、大変重要な場だということに今日気が付きました。(笑)