「京都派」のこと

私がレヴィ=ストロースの『みる きく よむ』 という本の広告を

集英社のPR誌 『青春と読書』 で発見したことは前に書きました。

このPR誌を送ってもらえるようになったきっかけは

多分、7年程前だったと思うのですが、

集英社集英社新書の発刊を企画した時に、

その最初の発刊にあわせて、

新書という形態の出版物のPRの為の対談を

PR誌 『青春と読書』 の誌上に掲載して以来です。

対談は何と! 荒俣宏さんと私です。

荒俣宏さんはご存知のように古今東西あらゆるジャンルに

精通していて膨大な量の古書を含める専門書を

蒐集し読み込んでいることで有名な方です。

一方私は本を比較的読むほうだとは思うのですが、

本格的な研究書は全く苦手で、

『新書大好き!』という軽薄な読書スタイルです。

読書力という点で小学生と横綱の差があります。

まともな神経であれば、辞退すべきですが

あの 『荒俣宏』 と話してみたいという誘惑に負けて

その対談に応じるという暴挙をしてしまいました。(笑)


対談は私がひたすら『本格的な本を読みこなせない』 ということをクドクド言い訳風に話すと、

荒俣宏さんが 『それでもいいんじゃないですか』 となぐさめてくれるという感じで進行し、

その荒俣宏さんの言葉に励まされて、

『新書を読んでればいいのだ!』 と私が元気になるという妙な対談でした。(笑)


この対談を企画した集英社の担当者は、

私が 『自分の家の本棚は 自分の頭の中の薄っぺらさを推測されそうで、

人には見せたくないよな。』

こんなことをずいぶん昔に話していたのを覚えていたのです。


今日もまた、レヴィ=ストロースに苦戦している理由を遠まわしに (?) 
ただ言い訳しているだけです。(苦笑)


それと、昨日の話しに戻れば 『京都派』 の 『どんと』 はニューオリンズの原音楽を研究していたし、

『Dr,Kyon』 は原典を読みこなすというところに すごみを感じると 言いたいのです。