久世光彦さん

ここ最近ブログを休んでしまっています。
色々理由があるのですが、考え込んだり、本を読んだり、ショックを受けたりが重なり
そして 各々が関連していて混乱しちゃっているのです。

久世光彦さんが突然亡くなりました。
TVの報道では、主として TV演出家としての久世さんを取り上げていましたが 久世さんの
最近の重要な仕事は 文筆の方にあって 私はこちらの方面での作品をもう読むことの
出来ないことを惜しむのです。

久世さんは ’80年頃突然TBSを辞めて 番組制作会社を創り、TBSの社外にあって
番組制作を創り続けてきましたが、途中から文筆活動をはじめて 何度も直木賞候補に
なったり 山本周五郎賞など多くの賞を受賞された作家でもありました。

私は業界に居ますから、久世さんの演出家としての仕事は良く知っているし、作家と
しての活躍も十分に尊敬していますが、それよりも一番楽しみにして注目していたのは
昭和の歴史を掘り起こす仕事の部分です。
今も連載中だった 語り森繁久弥「大遺言書」や
「昭和恋々、この頃こんな暮らしがあった」
といった分野の著作は,他の人が書けるものではないだけに 実に「残念」という
他ありません。