クリエーター大国 その13

5月29日から「放送と通信の融合は正しいのか」を書き、続いて新シリーズ「クリエーター大国」を書き続けている間に私も少しだけ関わった 政府の知的財産戦略本部が「知的財産推進計画2006」を発表し、一方で文化審議会の小委員会が「IPマルチキャスト放送」について 地上波などの同時再送信に限り、著作権処理の簡潔化を求める報告書案をまとめました。

政府の知的財産戦略本部が「知的財産推進計画2006」をまとめた狙いは「通信と放送の融合を促すように著作権法改正」を促し 権利保護にゴチゴチに固まっている権利者団体をゆさぶって映像や音楽などの再利用をすることが(IT系企業の要請を受けてだと思うのですが)「コンテンツ大国」になるのだという論理のようです。  これに対して文化審議会文化庁系)が「IPマルチキャスト放送」について地上波などの同時再送信に限り、著作権処理の簡素化ができる法改正をします」という回答しただけということで、当初の狙いの大幅な改正は先送りになりました。

本日6月25日の日経朝刊で このあたりのことを解説した「視点」という欄で青山学院大教授、弁護士の松田正行氏が私と全く同じ意見を述べています。「IP放送やケーブルテレビがテレビ番組の再配信だけに頼って経営するのでは 放送と通信の融合の意味がありません。 自主製作による番組の質で、新しい文化需要をつくれるかが ポイントになります。」

そうです。 IT業界のみなさん、 ゴチャゴチャ言わないでビックリするような 新しいコンテンツ(作品)を作ってください。 手伝えと言われれば お手伝いしますよ。(笑)