今年も終わってしまう!

9月になりました。 朝 玄関の扉を開けて一歩踏み出した時に 全身を包み込む熱気が、かなり薄らいでいるような気がします。「もう 秋だなあ!そうすれば直ぐに冬が来て、今年も終わってしまう!」と何だか寂しい気がします。 「大人になると時間の経つのがやたら早いよね。」といった会話をしますが、そのとおりで、私は近年、4月に桜の花が散るのをみると「もう、今年も終わりだ!」という感じを持ってしまいます。(笑) 本当です。
日本の本土の特質は四季がはっきりとしていることです。
まだ寒い冬の朝に 事務所近くの目黒川の両側に並んでいる桜の枝を見ると、桜の花のつぼみがふくらみ始めているのを見て 春の到来を予感してしまう、とか まだ暑い夏の 夜の風にチラッと涼しさを感じて 秋が近付いている と思ってしまうとか、そんな感性を日本人はもっています。
こういう繊細な感性は とても素晴らしいとは思うのですが、季節をいつも先取りしてしまい、冬なのに 春どころか夏の心配をし、春が来ると 夏どころか秋の心配をしてしまうという まことにせわしない毎日を生活することになってしまっています。
沖縄で生活していると、本土のような明確な四季というものがありません。
一年中夏ですから、12月から3月まで 上着があってもいいかな という時期はあるのですが、「冬が来るぞ!」と身構え、準備をする 秋という感覚、あるいは「厳しい冬がようやく終って春がくる!」といった喜びの感覚は殆どありません。
つまり季節の意識をしませんから、季節の先取りもないので、時間の流れは 沖縄では ゆったりとしているのです。