直島 2

625HIROさんに先まわりされてしまいました。(笑)
直島の美術空間は「ベネッセハウス」と名付けられた宿泊設備をもった美術館と、2004年に完成した地中美術館と自然環境のなかに置かれている展示空間と、町中(まちなか)にある民家を展示スペースとして活用している「家プロジェクト」と今日現在で大きく分類すると4部で構成されています。
625HIROさんの書かれているように「家プロジェクト」というのも極めて興味深いもので その「発想」の斬新さに驚かされます。 町中にある空家となっている家を買い上げたり、又は借り上げたりして、その家を一人のアーティストに作品と展示スペースの両方を全て任せてしまっているのが「家プロジェクト」です。 日本の普通の民家ですから、それ程大きなものではありません。 しかし家財道具を全て運び出した空間はおもったより広い空間になります。 その空間を任されたアーティストが思い思いに自分の作品を鑑賞する人達に印象深く見てもらえるように空間も工夫しているのが、普通の美術館で作品だけを鑑賞するのとは大きく違うところです。
明るい外光に慣れた目が暗くしてある室内に入ると、わずかな光量で見ることのできる「滝の絵」を見ることができるのですが、その「滝の絵」の手前が何十メートルもある滝壺のように見えて、思わず一歩後に退がってしまいます。 目が暗さに慣れてくると、その滝壺が「真黒」に塗りこめられた光沢のある床で、滝が滝壺に注ぎ込んでいるように見える効果を作っているというわけです。
「家プロジェクト」のどの民家の展示スペースのどれもが展示効果まで考え抜かれていますから、楽しみの量は普通ではありません。 この家プロジェクトが町中に点在していますから、1つの展示家屋から次の展示家屋に地図を見ながら町中を歩き回る気分は「次は何が起こるのだろう?」というわけでワクワクします。 一つを見て次の展示家屋に着くまで、わずか2〜3分なのですが、その2〜3分がとても貴重だとわかってきます。
こんな体験は他では絶対できません。
これも直島をオススメする理由です。