レコード史 1

「タマゴが先かニワトリが先か」という問は、あらゆる問題に ついてまわります。
音楽と音楽再生技術の関係にも、この問は あてはまります。 エジソンが円筒式のレコードを発明し、ベルリナーがそれを円盤式に改良しました。 そこに音楽を収録しようと考え付いた人は 円盤式のレコードの収録可能時間にあわせて収録曲を決めたのか、収録可能時間にあわせて 曲を作るようにしたのか、その答えは どの本にも記されていないので、私にとっていまだに「どっちなのだろう?」という疑問は残ったままです。
技術は進化し、S盤(ドーナツ盤)が発明され、ポピュラーミュージックの一曲の長さは 最長S盤に収録可能な時間(4〜5分)ということにほぼ決まってしまって 約半世紀が経ちます。 しかしその間にも技術は進歩しつづけています。
リスナーの音楽の聴き方も どんどん変わってしまいました。
せっかく最高の音質のCDを長い時間かけて制作しても、それをMP3のような圧縮した音でしか聴かないリスナーが 大半になってしまいました。 i-podや携帯電話にDLして音楽を聴くという習慣の定着は、音楽を主として通勤通学途中のBGMにしてしまっているような気がします。 こういう聴き方をしているリスナーを ミュージシャンは非難することは出来ません。 ミュージシャンですら、そんな聴き方を片方ではしているからです。