音楽と技術革新 2

昨日はレコード史を中断して、新説又は珍説“音楽の発展の歴史は音量の増大をひたすら求め続けた結果である”をご紹介しました。 思い付いたことを書いたので、資料にあたってキチンと検証してませんから、正しいかどうかは保証できません。(笑)
ここ数年「CDが売れなくなった。」「困った。」という話しが続いています。 業界人はその理由を「貸レの影響だ。」「携帯電話代に若者のお小遣いをとられた。」「違法ダウンロードの影響だ。」とか「それぞれみんな原因であって複合しているのだ。」とか 色々な原因を探し出し、何とか犯人を見つけだして CD売り上げ低下を食い止めたいと考えています。たしかに そういったところに理由が少しはあるかもしれません。 しかし私はそれらが主たる理由ではなくて、音楽そのものに原因があるのではないかと ズーッと考えていました。 そしてその原因が レコード会社の売り上げ重視によるマーケティング偏重が 音楽そのものの衰弱を招いているのではないか という仮説をたてていました。でも それだけでは 説明がつかないのです。 もし理由がそこにあるとすれば インディーズの世界から骨太の音楽が出て来るのが自然です。 しかし見渡しても そんな徴候はいまのところ見えません。 それに CDの売り上げの低下は日本だけの現象ではなく、世界中でおこっていることですから、先に並べた理由では全く説明できないのです。
そこで、私は次のような結論にたどりつきました。「音楽の発展の歴史は音量の増大をひたすら求め続けた結果である。」という私の新説が正しいとすれば、「音量の増大」がもう十分に達成された結果、音量の増大を可能とする楽器の改造や新楽器の発明が止まってしまっていることが新しい音楽が生まれなくなった最大の理由である。それこそがCDの売り上げが世界中で低迷している主要原因なのだ。
いかがでしょうか、なかなか大胆な結論を導き出したものだと 我ながら得意な気分になっています。(笑)